令和6年度介護テクノロジー導入促進
体験会&交流会を開催しました
2024年8月7日と8日に、神戸市にて「介護テクノロジー導入促進プロジェクト」の体験会・交流会が開催されました。本イベントは、介護事業者が抱える課題を解決するためのテクノロジーを体験し、情報交換を行うことを目的としています。参加者は、介護事業者、医療関係者、企業、学生など多岐にわたり、合計133名の方がご参加くださいました。
開催概要
本体験会・交流会の主な目的は、介護テクノロジーの実際の使用感を体験し、どのような課題を解決できるのかを理解することです。また、介護事業者の取り組み発表を通じて、企業や学生との連携を深め、ニーズ調査に基づく介護テクノロジーの開発支援を行うことも重要なテーマとなっています。
今回は介護付老人ホーム ディアージュ神戸様のご協力のもと、実際の介護現場にさまざまな介護テクノロジーを展示し、参加者に体験していただきました。
8⽉7⽇(⽔)には多くのご来賓の方にもお越しいただきました
8⽉7⽇(⽔)
- 10:30~
- 参加者受付
- 11:00~
- 体験会・交流会
- 13:00〜
- 体験会・交流会
- 16:00
- 終了
8⽉8⽇(木)
- 9:15~
- 参加者受付
- 9:30~
-
意⾒交換会
- 挨拶(神⼾市福祉局副局⻑ 若杉 穣)
- ニーズ調査報告(⼀般社団法⼈⽇本ノーリフト協会 代表 保⽥淳⼦)
- 意⾒交換/グループワーク
- 川崎重⼯業様ロケーター説明、実証実験報告
- 13:00〜
- 体験会・交流会
- 16:00
- 終了
参加者からは、実際の介護現場での展示がリアリティを持ち、イメージを持ちやすかったとの声が多く寄せられました。企業側の説明に熱心に耳を傾けている方が多かったことが印象的でした。
意見交換会の内容
8月8日には、同じ会場で意見交換会が行われました。参加者がグループに分かれ、ニーズ調査の結果を基に具体的な課題や導入に失敗した事例について意見を交わしました。
事務局からは以下のような話題提供をいたしましたが、それに限らない多くのご意見が寄せられました。
【事務局から提供した主なトピック】
1)課題を感じていること(解決したいこと)について
2)導⼊に失敗した事例と対策について
3)介護テクノロジーの費⽤対効果の試算方法について
意見交換会であがったご意見(抜粋)
- 現場では、機械・器具は動作が遅くなるので、⼿の⽅が早いという意⾒も多い。(介護事業者)
- 機械への抵抗、理解を得るのに時間がかかる(訪問介護職員)
- テクノロジー機器を使うことで、担当者が変わらないという利点がある。⼈の⼿で⾏うことで、気が合わないことや、退職した際に担当者がころころ変わると、不安が募り、信頼関係を築きにくいという懸念点がある。(⼊居者家族)
- 機器を⾊々と導⼊してみたが、年齢層が⾼い職員にとっては分かりずらいことも多い。(介護事業者)
- 腰痛が多いため、機械を⼊れた⽅が良いと思うが、何を⼊れていいのか不明。(介護事業者)
- 製品を知ってもらう機会が少なく、知っていただく難しさを感じている。展⽰会なども告知が難しい。(企業)
- ケアワーカーは本当のニーズを分かっていない。⼈の出⼊りにお⾦がかかるため、お⾦の⽀出を学び、マネジメントを強化することが⼤切である(企業)
- ⾃分の企業の商品と現場のニーズのどこをすり合わせるのかわかりにくい。また、介護を受ける側の意⾒と沿うものなのかも知りたい。(企業)
終了後アンケート結果(抜粋)
職種 n=93
所属先 n=93
所属先における、導入状況(介護施設、病院のみ回答)(回答46名)
体験会・交流会について
1-1. 体験会・交流会の満足度
(回答88名)
1-2. 体験会・交流会に参加して
良かったプログラム
(複数回答可)(回答87名)
1-3. 体験会・交流会に参加して
得られたメリット
(複数回答可)(回答87名)
ご意見等
- 介護施設での開催は施設内部も⾒ることが出来るので⾮常に良かった。
- 実際の個室での展⽰は導⼊の想定などがしやすく紹介しやすかった。
- 「ディアージュ神戸様のお力添え頂き、実際の介護現場で開催できたことが何より画期的であったと思う。」
- 「今後も同様のプロジェクトの実施を希望。」
- 「弊社の場合、介護現場の方のヒアリングに加え、ものづくり側の皆さんのお困りごとを拝聴できればお役に立てることがあったかなと思う。そんな機会があれば参加したい。」
参加者からは、今後も同様のプロジェクトの実施を希望する声が多く寄せられました。また、介護現場の方々と企業との連携を深めるための具体的なサポートや成功事例の情報発信が期待されています。これにより、介護テクノロジーの導入がさらに進むことが期待されます。
今回の体験会・交流会は、参加者にとって有意義な情報交換の場となりました。今後もこのような取り組みを通じて、プロジェクトのさらなる推進を目指してまいります。
なお、NHKの取材が入り、8/13のニュースにて放送されました。NHK神戸放送局のホームページでも掲載されておりますのでご参照ください。