令和5年度川崎重工業株式会社明石工場見学会および
第4回交流会を開催しました
本プロジェクトでは介護業界に革新をもたらすため、製造業の生産性向上の知見を介護分野に応用しようという新たな試みに着手しました。その一環として、川崎重工業株式会社(以下、川崎重工)のご協力のもと、介護関連事業の取り組みや生産性向上に関する見学会と交流会が2023年12月7日に開催されました。
- 12:50~
- 参加者受付
- 13:05~
- オリエンテーション
- 13:15~
- 挨拶(神戸市医療・新産業本部医療産業都市部調査課 係長 塩谷 将敏)
概要説明・見学時の注意事項 - 13:30〜
-
移動・見学(2班に分かれて見学)
- エネルギーセンター
- 総合事務所ショールーム
- モーターサイクル車体組立工場
- 非常用発電装置組み立て工場
- 産業用ロボット組立工場
- 15:35~
- 移動・休憩
- 15:50~
- 明石工場の紹介 および 生産性のプレゼン
- 16:10~
- 介護関連事業の取り組み紹介・ニョッキーデモンストレーション
- 16:45~
- 意見交換(グループワーク)
- 17:00
- 終了
川崎重工業の明石工場にて開催し、参加者は、エネルギーセンターから産業用ロボット組立工場まで、さまざまなセクションを見学し、製造業がどのように生産性を高めているのかを学びました。
製造業における生産性のキーワードである「安全」「法律順守」「品質」「コスト」の分析ポイントを学び介護現場に応用することで、人材不足の解消や生産性の向上につながることが期待されています。
神戸市医療・新産業本部の塩谷将敏係長の挨拶に続き、エネルギーセンターやロボット組立工場などを見学し、川崎重工業の新規事業の紹介と生産性のプレゼンテーションが行われました。
見学会の後半では、ニョッキーと呼ばれる介護支援ロボットのデモンストレーションが行われ、参加者はその潜在的な活用方法について意見を交わしました。ニョッキーは、介護現場の腰痛予防や、労力が要る作業の軽減など、多くの課題を解決する可能性を持っています。さらに、介護現場の効率化や人材不足の解消にも寄与することが期待され、参加者からはニョッキーへの高い関心と期待が示されました。
参加者からは、介護機器の使用に際しての様々な意見が寄せられました。中には、移乗支援や車いすの位置確認といった具体的なニーズを示す声もあり、これらの意見は今後の介護テクノロジー開発の重要な指針となります。
一方で、介護現場の改善は技術だけではなく、人間の触れ合いやコミュニケーションの重要性も浮き彫りになりました。ロボットによる見守りやコミュニケーションの提供は、特に認知症患者の徘徊防止や、孤独感の軽減に大きな効果を発揮することが議論されました。
施設内での車いすの位置確認や、ケアプラン情報の提供など、多岐にわたる役割が介護テクノロジーに期待されていることが、改めて明らかになりました。
アンケート結果(回答者15名)
職種
n=15
見学会・交流会の満足度(10段階)
n=15
見学会・交流会に参加してよかった点
(複数回答可)
n=15
見学・交流会の開催があれば参加を希望されますか
今後、本プロジェクトに期待する
イベントや支援(自由記述)
n=8
- ロボットについて学びたい
- 継続
- 介護の生産性向上についてもう少し深掘りした内容を期待したいです。
- 介護者同士が語り合うパネルディスカッション
- デモ&実証試験協力
- 今回のような視点を変える内容や企業と介護の交流会やデモをした施設の発表会などあれば、イメージが描きやすいと思いました。
- 実際の介護現場の見学会を希望します。
- 5S活動について
その他、ご意見等(自由記述)
n=7
- 工場見学をさせていただいて、現場の環境について改善のヒントをいただきました
- 腰痛予防策や業務効率化についてもう少し聞きたかった
- ニョッキについて、オールインワンを目指すのは良いことだと思うが、現状では技術が理想にまだまだ追いついていないような気がした。そして介護の現場のニーズと少しかけ離れているのかなという気がした。介助者の身体介護時の負担軽減と、利用者の転倒防止、当方としてはこの2つが最大の懸案である。これらの解消に寄与するデバイスの開発をお願いしたい。
- 介護の現場での問題点を把握していても、介護の仕事はそういうものだと言われている方が多いので、そういう方や施設にも意識を変えてもらえるように、イベントが広がればと思いました。貴重な体験をありがとうございました。
- 在宅利用者や介護者向けのものが見てみたいです
- 企業としては、現場の具体的ニーズをもっとしりたい。
- 生産性のプレゼンをもっと詳しく聴きたかった。
初の試みということもあり手探りで進めてまいりましたが、川崎重工さまの全面的なご協力のおかげで参加者には大変ご好評いただきました。貴重な意見も数多くいただくことができましたため、それらをもとに、プロジェクト活動の充実を図ってまいります。
引き続き本プロジェクトにご注目ください。